我が国が迎えつつある高齢化社会では,公共交通の果たす役割は大きく,その維持管理に地方自治体が苦慮している例は多い.本研究計画では,情報技術の積極的な導入により,公共交通の利用の利便性を向上させることを目的としている.我々はバスネットと呼ぶ公共交通の利用援助システムの開発とその一般に公開した形での運用を行っており,一月あたりの利用者として数万件のアクセスがある. このようなバスネットの利用者の利用履歴を集計ならびに統計的なデータ解析を行うことで,従来漠然とした理由によりその経路や運行計画を立てていたものに,数値的なバックグラウンドを持つ客観的な判断基準を与えることができるようになると考えている.
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