研究実績の概要 |
本研究では,工科系教養課程における技術マネジメントの教育プログラム開発のためのモデルと方法を構築し,実証講義を通じてその有効性と課題を以下の通り、明らかにした.(1)本学の建学の綱領を基礎に,これまでに学内で開発されたプロジェクト・デザイン教育およびキャリア・デザイン教育での競争優位な教育資源を活用し,教養課程(基礎課程)と専門課程の継続性を高めるための本科目の位置づけ,教育目標の決定プロセスおよび前提条件を明らかにし,本科目の学習教育目標の再確認を行えた.この成果は,今後の本プログラムの継続的改善における指針となり得ることが期待できる. (2)上記(1)の教育目標を効果的に達成するための学習項目11項目と,学習者に対する行動目標を明らかにした上で,アクテイブ・ラーニング法としてプログラムに取り込むグループワークの行動目標と,これを達成するための各種ワークシートの設計を行い,継続的な改善を進める基礎を得た. (3)グループワーク主体の反転授業を実現するために,学習者の予習支援を目的にテキスト内容の見直し,およびe-ラーニング教材(画像と音声付き)を試作し,その学習効果および学習者満足度向上の成果を得た. (4)学習教育目標の「自らの能力を生かす業種や職種の選択を行い,的確な志望動機を自己分析と企業研究を通じて作成出来るための能力を養う.」を達成するための方法として開発した4画面の理解向上と作成スキル向上のため,上記(2)のプログラム構成における4画面作成プロセスを明確にし,そのための解説資料の作成,改善を行い、受講生からの4画面作成に関する様々な改善提案が見られるようになった. (5)平成26年度から3年間の受講生の態度変容に関し,本学が定める行動規範の実践度、キャリアデザインへの意欲向上と専門分野への関心度の向上、授業アンケートの満足度向上の面で有効性が確認できた。
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