本課題の成果として、2014年阿蘇火山のマグマ噴火に伴う比抵抗変化を検出する事が出来たことが挙げられる。 阿蘇火山では2014年11月にマグマ噴火が発生した。中岳火口周辺で繰り返しACTIVE観測を実施した結果、噴火に伴う比抵抗構造の有意な時間変化が検出された。噴火前の9月と噴火直後の11月に行われた観測の結果、地下100~150mの深さで比抵抗が増加した。また京都大学で行われている地磁気連続観測の結果からは、これに調和的な深さで地下温度上昇を示唆する観測結果が得られた。これらの結果から、高温のマグマの上昇によって地下水が押し退けられ、地下の比抵抗が高くなった事が推察される。
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