原理的に捕捉損失がない光学式固体降水測定機器を作製した。災害を起こす降雪は比較的狭い領域で起きることも少なくないため、この機器は多数の観測点地点に設置するためにメンテナンス性が良いことも考慮した。研究で一般的に用いられている光学式の機器は、受光と発光が向かい合った透過型が多いがここでは同方に向いた反射型としメンテナンス性を高め、その代わりに測定の不定要素を統計とバックエンド処理で解決した。短期間の観測結果ではあるが、雪片とあられの判別は十分可能であった。また、降水量推定についても、相関係数0.5~0.7とそれほど高くないが可能であり、さらに積分時間が長いほど適合性も良くなることがわかった。
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