SN38は抗癌剤の基本骨格の1つであり、多くの誘導体が合成され研究されてきた。日本発の市販抗癌剤であるイリノテカンは、そうした誘導体の1つであり、水溶性化のためにアンモニウム塩部位を有する。しかし非イオン型のSN38の水溶性誘導体は例が無かった。こうした分子を設計合成するために、我々はSN38とBGLの共有結合性新規分子の合成を試みた。BGLとはグリセリンのオリゴマーで3量体(BGL003)とBGL007(7量体)を所有している。3種類のSN38-BGLの誘導体の合成に成功した。実用的な共有が出来るようにと、BGLの新規な製造法を新たに開発した。この方法は未公開であり、まもなく特許出願する。
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