早期治療が必要な睡眠時無呼吸症候群重症患者の簡易検査システムの開発を目的とする。ベッドのマットレスの下部に設置した2台のマイクロ波レーダーを用いて、睡眠中の呼吸障害状況をモニタリングし、重症度および疾患種別(中枢性、閉塞性、混合性)を判定するアルゴリズムを独自に開発した。病院の呼吸器外来患者を対象に臨床評価し、感度96%、特異度100%の性能であった。一方、呼吸障害時の心拍数変動指標HRVのダイナミクス研究については、無呼吸事象の開始から14±10秒後にLF/HFの上昇が始まり、無呼吸事象終了後から22±12秒経過した時点にLF/HFのピークが観測された。ピークの上昇幅は約0.9であった。
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