研究課題
数理と動物のモデル実験を行い、相互比較し危険脈発生のしくみを調べ、その防止の方策を検討した。昆虫など無脊椎動物の心電図を記録した。危険脈が対象のため死ぬまで観察した。無駄な殺生は極力避け、例えば電灯に誘因され最後を迎えるセミ、蛾を使った。心電図(EKG)成功の場合:動物は2,3日生存し全EKGを記録した。記録不良例:電極の一発刺入に失敗し幾度も刺入し損傷する。一発で射止め電極を固定が理想。心臓の位置を熟知した者にも失敗が起き、雑音が多い、信号そのものが小さいという結果になる。しかしほぼ100%死にゆく動物の心拍は危険脈を発生した。この観察はおそらく世界初であろう。危険脈発生は、EKGの振幅の減少を伴った。電気生理学的に、これは心筋細胞が脱分極している証拠である。死ぬ動物の体内細胞になぜ脱分極が起きるかは説明がつく。死に向かう過程で細胞は次々と壊死する。破壊した細胞から細胞内容物が体内循環に漏えいする。細胞内に多く存在し脱分極に貢献する成分は、明らかに細胞内に多く細胞外に少ないカリウムイオンである。電気生理学でのネルンストの式で明白だ。無脊椎動物心臓での観察により、カリウムイオンの振る舞いが第一義的に危険脈の発生に効いてくると結論できた。数理モデルで多くのパラメータを変化させた結果、細胞外カリウムイオン濃度の増加による危険脈の発生がシミュレーション結果として現れた。数理モデルの結果と動物モデルの観察が一致した。特筆すべき結果として、カリウムイオンの細胞外濃度([K]o、x軸)とナトリウムイオンの膜透過性(GNa、y軸)との間に顕著な関係性:上に凸の二次関数の関係がある事を見出した。関数で表現できるとは、極めてシンプルな戸惑うほど美しい結果である。KとNaのコントロールにより危険脈の抑制ができる可能性が発見された。
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