我々は三次元的に細胞を培養できるapatite-fiber scaffold (AFS)を用いて心筋細胞を培養している。本研究では三次元環境下での心筋の機能を評価するため、カルシウム濃度に依存して蛍光強度が変化するGCaMP5Gベクターを心筋特異的に発現させることを試みた。使用したコンストラクトはdish上で培養した心筋様細胞P19.CL6の拍動と同期して蛍光強度が変化した。AFS内で培養した細胞について、遺伝子発現等で心筋への分化が促進されることが確認できたが、蛍光強度の変化は見られていない。三次元環境では多様な細胞分化が同時並行で起こることが予想され、今後詳細な解析が必要である。
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