研究課題/領域番号 |
26350539
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
黒木 保 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (90404219)
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研究分担者 |
北里 周 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (00567167)
足立 智彦 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (60437879)
諸麥 俊司 中央大学, 理工学部, 准教授 (70346930)
江口 晋 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80404218)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 装着型筋活動センサ / 外科医不足 / 手術支援ロボット / 内視鏡下手術 / ロボット |
研究実績の概要 |
【研究の目的】外科医不足・地域偏在の影響もあり外科医不足の問題が大きく取り上げられている。内視鏡下手術において内視鏡操作に一人を当てるため、術者と最低二人が必要となる。我々は科研費獲得後、医工連携による研究を開始し、頭部筋肉の動作を感知し術者の意志を正確・瞬時に反映するデバイス“装着型筋活動センサ”を適用することで携帯型内視鏡手術支援ロボットのプロトタイプを完成させた。最終年度においては、実際の臨床に則した手術を大動物で施行し、その問題点を明らかにすることを目的とした。 【ロボットの概要】術者の四肢の自由度を確保するために操作チャンネルとして頭部随意筋に着目した。我々が開発した静電容量型センサ(特願2011-25286)を改良し頭部随意筋の活動を検知する頭部装着型センサを作成した。また、頭部の傾斜を検知する角度センサも組み込むことで、より自由度が増したインターフェースを構築した。こめかみにインターフェースを装着し携帯型内視鏡手術支援ロボットを作動させ、フレキシブル内視鏡の上下・左右・遠近操作を可能とした。重量は3kgで分解することでスーツケースに収納でき携帯可能である。 【ブタを用いた実験】ロボットとヒトで外科経験11年の同一術者のもと腹腔鏡下胆嚢摘出術を行った。手術時間はロボット:34分30秒、ヒト:24分26秒。出血量はともに少量で計測不能。胆管損傷などの術中合併症なしであった。また、ロボット操作時の機器停止などの問題点は指摘されなかった。 【今後の展望】我々の開発した携帯型内視鏡手術支援ロボットのSolo-surgeryにおける動作性を確認した。今後は臨床応用に向けた産学官の連携が必要と思われる。
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