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2016 年度 実績報告書

アミロイドβペプチドの電気化学的検出によるアルツハイマー病早期診断システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 26350552
研究機関甲南大学

研究代表者

藤井 敏司  甲南大学, フロンティアサイエンス学部, 教授 (80271518)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードアルツハイマー病 / アミロイドβ / 電気化学 / バイオセンサー / ペプチド / 診断システム / 認知症
研究実績の概要

高齢化社会の進行に伴いアルツハイマー病(AD)患者数は増え続ける一方であるが、現在根治薬などもなく、大きな社会問題となっている。ADのバイオマーカーとして血漿中のアミロイドβペプチド(Aβ)量の有効性が指摘され、認知症状発症の数年前の変化を捉えることで、早期にADを診断できる可能性がある。本研究では、できるだけ被験者の精神的、肉体的、経済的負担を軽減すべく、健康診断の1項目として利用可能なできるような血漿中のAβ濃度を簡便・迅速・安価に測定できる方法の開発を目指した。
検出系には、装置も安価で高感度で簡便な測定が期待できる電気化学測定法を利用することとした。我々が開発したAβの凝集を促進するペプチド(AFPP)を電極上に固定した修飾電極を作製しAβの検出に用いた。AFPP修飾電極上にAβを集積させ、銅2価イオンを添加後、電気化学測定を行うことで試料中のAβを定量したところ、検出限界5 nMで検出することが可能となった。AFPP修飾電極の表面は、AFPPの他にドデカンチオールで被覆することで、試料中の酸化還元活性な夾雑物質の影響をおさえることが可能であった。また、このAFPP修飾電極は洗浄により初期化可能で、繰り返し利用することで1回あたりの費用を抑えることが出来た。1回の測定に要する時間は洗浄まで含めて1時間以内に行うことが出来た。
しかし、血漿中のAβ量を計測するにはあと1~2桁の感度向上が必要である。現在、更なる高感度化を目指して研究を進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 金ナノ粒子修飾電極を用いたアミロイドβ測定法の高感度化2017

    • 著者名/発表者名
      國光祐希、園大樹、中村暢文、藤井敏司
    • 学会等名
      電気化学会第84回大会
    • 発表場所
      首都大学東京(東京都八王子市)
    • 年月日
      2017-03-25 – 2017-03-27
  • [学会発表] 金ナノ粒子修飾電極を用いたアミロイドβ定量法の高感度化2016

    • 著者名/発表者名
      國光祐希、中村暢文、藤井敏司
    • 学会等名
      第10回バイオ関連化学シンポジウム2016
    • 発表場所
      石川県立音楽堂・もてなしドーム(石川県金沢市)
    • 年月日
      2016-09-07 – 2016-09-09
  • [学会発表] アルツハイマー型認知症の早期リスク評価を可能にするアミロイドβ測定法の開発2016

    • 著者名/発表者名
      藤井敏司
    • 学会等名
      第15回神戸ポートアイランド創薬フォーラム
    • 発表場所
      甲南大学(兵庫県神戸市)
    • 年月日
      2016-06-28 – 2016-06-28
    • 招待講演
  • [備考] 甲南大学フロンティアサイエンス学部生物無機化学研究室

    • URL

      http://fujiilab.my.coocan.jp/index.html

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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