我々の人工血管置換術用手術ナビゲーションシステムは,2006年にプロトタイプ機による臨床応用を開始した,当該システムによる100症例の臨床経験を通して,精度向上や使いやすさの工夫を重ね,ユーザビリティ評価を導入し,新規ナビゲーションシステムが再構築された.非臨床評価の後,臨床応用を行い,2016年6月から2017年1月までの胸腹部大動脈人工血管置換術6例に適用した.ナビゲーションは前例でスムーズに運用でき,皮膚切開前のナビゲーションでは左胸から目標血管へ向かう方向のアプローチを画像で確認するために十分な精度が得られ,剥離後も肋間動脈の目標血管の位置及び走行を確認できた.
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