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2016 年度 実施状況報告書

内省能力の変化が意思決定時の脳活動に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 26350577
研究機関首都大学東京

研究代表者

宮本 礼子  首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (70404944)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードself-reflection / 内省 / decision making / 意思決定 / brain activity / 脳活動 / neuroimaging
研究実績の概要

本研究では,内省プログラム前後における意思決定課題実施中の脳活動をfMRIによって計測し,内省能力の変化が意思決定時の脳活動に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした.平成28年度は,以下の3点を行った。
1)内省プログラムの検証:前年度に変更・修正した内省プログラム試作版の検討を行なった。3回のプログラムでの変化は個人差が大きく,また3回の実施期間によりバイアスを避けることが出来ない点も明らかになった.この結果,プログラム自体をスリム化し,内省深度の程度は浅いが,1回のプログラムに整理することを再検討した。

2)実験用課題の作成:前年度に引き続き課題作成を実施した.先行研究で用いられている意思決定課題には,報酬の有無が大きく影響を及ぼすものであったが,本研究では社会的意思決定の要素を含む課題を選択した.複数回の予備実験を実施し,現在presentationソフトを使ってプログラムを修正している。

3)実験に使用する尺度の見直し:前年度に使用決定をしたRumination-reflection Questionnaire(RRQ)について,当該尺度を予備調査に使用した結果,"自分に対する注意の向け方”を明らかにする要素が強く,内省深度そのものを測定することが難しいと判断した.これにかわり,Meta-cognitive Awareness Inventory(1994)の日本版(28項目,3因子,6件法)を使用することに決定した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

前年度に残った内省プログラムの妥当性検証の結果,プログラム間の時間が空いてしまうことに伴うバイアスが排除できず,また各回のプログラムによって被験者に生じる変化の個人差が大きいことが明らかとなった.このため,再度見直しが必要となった.
実験課題は課題候補が決定し,プログラム作成を継続中である.
尺度選定については,尺度の特性を十分に吟味した上で選択していたが,予備調査の結果,測定したいものの本質を捉えきれないのではないかとの懸念が生じたため,再度の見直しを要した.
以上のことから,各種事項に修正を要し,研究は遅れている状況である.

今後の研究の推進方策

今後は,再度見直した内省プログラムを1度実施し,前後の変化を比較する予備調査を実施する.また意思決定課題の妥当性を予備実験によって検証した後に,本実験ではプログラム実施前後の比較ならびにプログラム非実施群との比較を行う予定である.

次年度使用額が生じた理由

課題精度の向上を目指したことと,これに伴う研究自体の遅れから,人件費や研究謝礼,学会発表などの機会が得られず,研究支出額が予定よりも少なかった.

次年度使用額の使用計画

翌年分に繰り越した額については,予備調査ならびにMRI予備実験・本実験実施と,当該研究成果をまとめるための書籍購入等に計上するほか,論文作成に係る費用に当てる予定である.

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公開日: 2018-01-16  

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