本研究では、講義とセミナーの2種類の内省プログラム前後における意思決定課題実施中の脳活動を計測し、内省方法の違いが自己価値に関連する意思決定時の脳活動に及ぼす影響を明らかにすることを目的に,右利き健常男女26名に1回のプログラムと2回のfMRI実験を行った。 その結果セミナー群のみ、プログラム後に内側前頭前野、中心前回内側部、楔前部、前部帯状回に有意差を認めた。これは最初に内省に関与する脳領域を報告したSterlingら(2002)の部位に類似しており、「できる」ことを体験するプログラムが内省促進に有効であることを示唆していた。今後はこれらの部位のネットワーク解析等を実施していく予定である。
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