血液流動性と白血球の活性化を同時に評価する臨床検査法はない。我々は生体の微小血管を模したマイクロ流路を開発した。2種類の抗凝固剤(ヘパリン、EDTA-2Na + ヘパリン)で処理した全血のマイクロ流路通過時間と白血球接着数の関係を健常者(n=79)ならびに糖尿病や心血管患者(n=63)で観察した。EDTA-2NaでCaイオンをキレートし白血球と血小板機能は抑制されるため、EDTA-2Na + ヘパリン添加の全血ではヘパリン添加血液と比較して接着白血球数が著しく減りそれにつれて全血通過時間も減少した。この2種類の全血通過時間の差は接着白血球数と相関し白血球活性化評価に使用できることが示唆された。
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