身体の動きを音に変換し、その制御を容易にする聴覚バイオフィードバック(BF)は、モニタが不要で手軽などの利点がある。本研究ではその聴覚BFを脳卒中後の片麻痺患者にどう役立てられるかを検討した。課題に目標を足首の動き(関節角度)で追う追随課題を採用した。音のみでは難しいので、視覚BFも用意し、2つの音デザインを比較した。一つは目標・角度を常に音の周波数に割り当てることで音へ変換した。二つ目は目標と角度が一致しない際に音を発生させた。その結果、音は人の注意を引くのが得意であるため、常に音を発生させて視覚情報と重複する情報を提供するよりは、修正が必要な時に音で注意を引くことが良いと思われた。
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