安価且つ簡便にモーションキャプチャが可能なKINECTを活用して,3次元VR環境下で上肢機能障害に対する評価及び訓練が可能な上肢機能評価・訓練システムを開発した.本システムにおけるKinect計測値の妥当性については,実測値との比較において十分に妥当性があることが示された.さらに,本システムによる上肢機能訓練の効果を検証するため,脳梗塞右片麻痺患者に対して,AB法のシングルケースデザインによる介入を行った.その結果,効果判定指標として用いたBBT得点は,介入期の全ての評価ポイントにおいてベースライン期の平均+2SDを上回る結果が得られ,本システムによる上肢機能訓練が有効であることが示唆された.
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