研究課題/領域番号 |
26350614
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
神津 玲 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (80423622)
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研究分担者 |
花田 匡利 長崎大学, 大学病院, 技術職員 (00596869)
及川 真人 長崎大学, 大学病院, 技術職員 (80646109)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 間質性肺炎 / 温熱刺激 / 運動トレーニング / 骨格筋 / 運動耐容能 / 呼吸困難 |
研究実績の概要 |
今年度は,間質性肺炎患者を対象に温熱刺激を併用した運動トレーニングの介入効果の研究実施に着手した。研究デザインは低強度運動トレーニングのみを行う対照群と温熱刺激負荷を併用する介入群の2群に割り付けるランダム化比較対照試験である。まず,研究を開始するにあたっての問題点を確認するために,健常者を対象に温熱刺激と運動トレーニングのシミュレーションを実施した。 実施計画どおり温熱刺激は,遠赤外線ホットパック(フィットアンポ FA-2)を両側大腿四頭筋に60分間適用し,後半の30分間で低強度筋力トレーニングを実施した。また,温熱刺激適用中は同部位の皮膚温度を5分間隔で経時的に測定した。その結果,開始後30分間は皮膚温度を目標とする40℃前後に安定して維持することができたが,運動を実施するとホットパックを皮膚に密着させることが困難となり,皮膚温も37℃台へと低下を認めた。また,対象者によっては適用部位に発汗をきたし,運動によって不快感が出現する傾向にあった。そこで,温熱刺激の基礎研究を行っている本学の研究者に相談したところ,温熱刺激と運動トレーニングは必ずしも同時に施行する必要はなく,まず温熱刺激を行った後に,運動トレーニングを実施するように指導をいただいた。 これを踏まえ,この順序で介入するプロトコルに変更することとした。その他,有害事象は皆無であり,シミュレーション実施を通して,実施可能性に問題はないことを確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は,いずれの研究実施予定施設においても人事上の大きな体制変更(医局体制の変更,リハビリテーション部スタッフの退職異動など)があり,研究開始に当たっての調整,ならびに実施を進めることができなかった。時間的な問題もあり,当初予定していた研究の実施が十分に進行しておらず,今年度の達成度は「 (3) やや遅れている」と判定した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は,間質性肺炎患者を対象とした介入効果の研究を進めていき,対象者数の確保に努めるとともに,その効果を検証していく。加えて,次年度の下半期では本研究課題の中間的報告として検証結果を提示する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
論文執筆の校閲費・掲載費,ならびに身体活動量計の購入に予算を使用できていないため。
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次年度使用額の使用計画 |
上記購入するとともに,論文執筆に着手できるように研究を進める。計画に従って予算を執行する。
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