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2015 年度 実施状況報告書

虚血モデルマウスにおける血管新生や酸化ストレスから見た運動やビタミンC摂取の影響

研究課題

研究課題/領域番号 26350623
研究機関埼玉県立大学

研究代表者

丸岡 弘  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80325985)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード理学療法学 / 血管新生因子 / 運動 / 虚血モデルマウス
研究実績の概要

【諸言】生体には虚血に応答して血管を新生させる反応が内在し、運動や酸化ストレスなどの関与が考えられる。本研究はこの生理的反応を増強させうる運動について明らかする。【目的】虚血下肢モデルマウスを用い、運動やビタミンC(VC)摂取が血管新生におよぼす影響について検討した。【対象と方法】対象は野生型マウス(C57BL6,10週齢)21匹を用い、無作為に運動有無により3群に区分した。またVC合成不全マウス(SMP30/GNL,10週齢)23匹を用い、無作為に運動やVC摂取有無により5群に区分した。全群は12週齢の時点で外科的処置(右大腿動脈2箇所結紮:結紮)または切開のみ(Sham群)を実施した。運動は処置2日後より開始し(期間6週間,5回/週)、と殺は18週齢の時点で行い腓腹筋外側頭内側を採取した。血管新生はリアルタイムPCR法によりmRNA発現量(VEGF,HIF1α,PGC1α,IL6,FGF,kdr,TSP1,endostatin)を分析した。統計に際しては、GAPDH mRNA 発現量で除した相対値で、Kruskal Wallis 検定と多重比較を用いて検討を行った。研究は所属する動物実験委員会の承認を得て実施した。【結果】(1)野生型 結紮+運動有群はSham群と比較してPGC1αとIL6が有意な高値を示した。(2)VC合成不全 結紮+運動有+VC摂取有群はSham群と比較してIL6とHIF1αが有意な低値を示した。同様に、結紮+運動無+VC摂取無群と比較してFGFが有意な低値を示した。【結論】今回、野生型は先行研究と同様、PGC1αなどを介した血管新生に関するシグナル伝達の賦活化が示された。またVC合成不全はVC摂取により、PGC1αやFGFなどの促進因子に影響をおよぼした可能性が明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

血管新生因子の発現を明確にするためには、組織切片を調整し免疫組織化学染色法によって検出する必要がある。また、毛細血管や酸化系酵素、筋線維形態の変化を明確にするためには、AP染色やSDH染色を検討する必要がある。今回、免疫組織化学染色法の分析に時間を要してしまい、当初の計画よりデータの取得が若干遅れている。

今後の研究の推進方策

今後の推進方策:
組織切片による免疫組織化学染色法などにより、運動により誘導されるanti-VEGFやCD31の検出と分布動態、および酸化系酵素、筋線維形態の変化について検討する予定である。

次年度の研究費の使用計画:
当該年度は、実験試薬等の購入済みのため、ほぼ残額を生じていない。また、平成28年度は交付申請書の計画に沿った使用を予定している。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が少額であるため、物品等の購入ができなかった。

次年度使用額の使用計画

当該年度は、予定通り、実験試薬等の購入を進める。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] マウス下肢虚血の運動が酸化ストレスと血管新生因子に与える影響2016

    • 著者名/発表者名
      松本純一、金村尚彦、村田健児、亀田光宏、石神昭人、丸岡弘
    • 雑誌名

      理学療法-臨床・教育・研究

      巻: 23 ページ: 16-20

    • 査読あり
  • [学会発表] 虚血モデルマウスにおけるビタミンC摂取が血管新生や酸化ストレスにおよぼす影響2015

    • 著者名/発表者名
      丸岡弘、金村尚彦、木戸聡史、井上和久、松本純一、石神昭人、関貴之、金子幸輝
    • 学会等名
      第50 回日本理学療法学術大会
    • 発表場所
      東京・東京国際フォーラム
    • 年月日
      2015-06-05 – 2015-06-07

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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