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2014 年度 実施状況報告書

幼児期の自閉症スペクトラム児に対する感覚統合療法の効果~非ランダム化比較試験~

研究課題

研究課題/領域番号 26350629
研究機関大阪府立大学

研究代表者

立山 清美  大阪府立大学, 総合リハビリテーション学部, 講師 (70290385)

研究分担者 伊藤 祐子  首都大学東京, 健康福祉学部, 准教授 (60289973)
有川 真弓  千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 准教授 (90535410)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード感覚統合療法 / 自閉症スペクトラム
研究実績の概要

感覚統合療法(以下SIT)は30年にわたり実践されてきたが、エビデンスが高い効果検証がなされていない。また、発達障害者支援法の施行以降、自閉症スペクトラムに該当する診断をされて、SITを受ける者が急増した。そのため、治療の頻度と効果について吟味がなされないままに、臨床の場の需要供給関係に左右されて、治療頻度は減少傾向(月に1・2回)にある。そこで、本研究は、自閉症スペクトラム児のSITによる効果を従来よりもエビデンスの高い非ランダム化比較試験で検証すること、特に治療頻度・期間とその効果の関係を明らかにすることを主目的とする。
平成26年度の目標は、パイロットスタディを実施し、研究方法(効果測定に用いる評価など)の最終確認をすること、およびデータ収集協力者の募集であった。2施設、4名のセラピストの協力を得て、パイロットスタディを実施した。パイロットスタディでは、治療前後の評価に日本版ミラー幼児発達スクリーニング検査、主訴の変化を測定するゴール達成スケーリング、子どものQOLを測定するPED-QOLなどを用いた。パイロットスタディに参加したセラピストから、効果測定に使用するこれらの評価は、臨床の場においても使用が可能であるとの反応を得た。ゴール達成スケーリングは、研究協力者への説明用の例示をわかりやすくし、目標とする課題が適切に選択され、段階づけられているかの確認が必要なことがわかった。検討の結果、本研究では就学前児を対象とすることから、この年代の主訴に多い書字と関係する評価(JPANぶたさんの顔など)、および自閉症スペクトラム障害に関連する症状の有無を確認するミュニケーション日本語版対人コミュニケーション質問紙(SCQ)を評価に追加することとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成26年度の目標は、パイロットスタディを実施し、研究方法(効果測定に用いる評価など)の最終確認を行うことおよびデータ収集協力者の募集であった。パイロットスタディを実施し、並行してにデータ収集協力者の募集も行ったため、ほぼ順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

平成27年度の遂行内容は、①パイロットスタディの結果を報告すること。②本調査のデータ収集を行うこと。研究代表者、分担者の担当施設を決めてデータ収集協力者と打ち合わせを行い、SIT介入前後の評価、SIT実施状況を把握、データ整理を適時行う。③また、治療頻度による群間比較を行う必要サンプル数を確保するため、引き続き本調査のデータ収集協力者をリクルートし、データ収集方法の説明を実施する。

次年度使用額が生じた理由

データ収集協力者の募集、説明を学会、会議などの際に行い、参加者の旅費支出を要しなかったことが主な理由である。

次年度使用額の使用計画

データ収集の協力依頼は、学会・会議時などに行うのが効率的である。しかながら、パイロットスタディ実施から、むしろデータ収集開始後に各施設に出向き、介入前後評価、SIT実施状況の把握が必要であると考えられる。そのため、データ収集開始後の打ち合わせ旅費として、使用予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 感覚統合療法の効果研究に関わる基礎的調査2015

    • 著者名/発表者名
      伊藤祐子,立山清美,赤松めぐみ,有川真弓,山田孝
    • 雑誌名

      感覚統合研究

      巻: 15巻1号 ページ: 印刷中

    • 査読あり

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公開日: 2016-05-27  

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