研究課題/領域番号 |
26350635
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
舩山 朋子 帝京科学大学, 医療科学部, 准教授 (20460389)
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研究分担者 |
木暮 嘉明 帝京科学大学, その他部局等, 名誉教授 (20016124)
本間 信生 帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (20252017)
内田 恭敬 帝京科学大学, 生命環境学部, 教授 (80134823)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ヒューマンインターフェース / 作業療法 / 情報通信システム / 意思伝達 |
研究実績の概要 |
脳血流測定システムにおいて得られた安静時およびタスク時の酸化ヘモグロビン(Oxy-Hb)のデータを、フーリエ解析に加えウェーブレット解析でも試み、メキシカンハットおよびハールで処理した。スカログラムで見ると、実効的な周波数は最大値でおよそ0.05Hz、中央部で0.1Hz程度であった。フーリエ解析で注目していた0.25‐0.42Hzおよび0.1‐0.17Hzはウェーブレットではさらに明確な特徴が見られ、安静時とタスク時においてパターンが変化していた。フーリエおよびウェーブレット解析ともに、脈拍による変動の他にゆっくりとした低周波の変動が含まれ、この低周波成分にはYes/No判定に有用な生体情報が含まれていると考えられた。情報通信システムに関しては、フレキシブル基板上のゲルマニウム(Ge)薄膜が非晶質から多結晶状態に転移する温度が約150度であることが見出され、膜特性が向上できることが判明した。このため、基板上での信号処理回路形成、無線によるデータ送受信の可能性が高まった。フレキシブル基板の上限とされている約300度より十分低い温度で多結晶化できることは、多様な基板材料の使用が可能となり安価な製作へも繋がる。また、昨今のウェアラブル機器の急速な発展に本解析が活用できないかと考え文献を調査し、学会にて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Yes/No判定向上に有用と思われるウェーブレット解析を行ったところ、フーリエ解析より明確に安静時とタスク時の相違が見られた。このデータ解析に時間を要した。また、ウェアラブル機器販売業者とデータ所得方法の可能性を検討したことにより遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
フーリエとウェーブレット解析を併用した酸化ヘモグロビンのデータ解析の実用性を検討する。ウェーブレット解析ではヘモグロビンの時間変化が特徴的なパターンで表示できるため小さなウェアラブル端末を活用できる可能性がある。また、新たに情報通信システム専門家を加え、近年開発・販売されているウェアラブル機器による測定の可能性を調査する。
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次年度使用額が生じた理由 |
既にに購入していた統計解析ソフトによりウェーブレット解析を行ったため安価で抑えられた。また、情報通信システムは、購入物品および使用方法に関し専門家を交えての検討を行っている段階のため次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
遠隔地にて生体情報の確認が可能なウェアラブル機器・システムを購入し、調査を実施する予定である。
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