2型糖尿病罹患者の大腿骨骨密度・骨質低下を予防するためのトレッドミル走行の有効性ならびにその機序に関与する因子を解明するために2型糖尿病モデル動物(KK-Ayマウス)を用いて検証した。2型糖尿病においては、低強度・長時間の運動が高強度・短時間の運動よりも大腿骨骨密度に有益であることが明らかになり、それには血糖コントロールやインスリン感受性、内臓脂肪量などが関連することが示された。また、運動による骨吸収抑制作用の関与も示唆された。 しかしながら、骨微細構造については大きな変化がみられなかったことから、骨質低下を予防する有効なプログラム確立のためにさらなる研究が必要であると考えられた。
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