本研究では、悪液質に由来する骨格筋機能低下に対するメカニカルストレスと温熱刺激の効果を検討した。その結果、(1)メカニカルストレスはインテグリンβ1/β3およびmTORの活性化によるタンパク質合成経路の促進を介して筋肥大を誘導する可能性があること、(2)温熱刺激はp38MAPKおよびFoxO1/3aの不活性化によるタンパク質分解経路の抑制を介してカヘキシーに由来する筋萎縮を抑制する可能性があること、(3)メカニカルストレスはp38MAPKおよびJNKの不活性化とAS160/TBC1D1の活性化を介してインスリン抵抗性を改善する可能性があることが示唆された。
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