本研究は、廃用性萎縮筋に対して運動刺激を行う培養モデルを開発することを目的とした。まず、電気刺激を加えたニワトリ胚由来の培養筋管細胞に、電気刺激停止による廃用性筋萎縮モデルの作製を試みた。その結果、2日の停止で筋管細胞横径は約20%細くなり、萎縮することがわかった。次に、蛋白質合成・分解系の因子の動態を解析した。電気刺激を加えている時期、蛋白質合成が高まると同時に、オートファージ―系の因子の増加が観察された。さらに、電気刺激停止早期では、蛋白質合成が活性化し、分解が抑制される時期があった。これらのことから、電気刺激の停止は、過負荷状態からの開放を模擬している可能性がある。
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