動作アシスト機器をリハビリテーションに活用することへの期待が高まっているが、ヒトを用いた効果の検証やメカニズムの解明は困難である。本研究では、ラット用学習実験装置にアクチュエーターを組み込み、タスク遂行中に強制的に応答動作を引き起こす試行を追加することで動作アシストの効果を検証可能なモデルを構築した。このモデルを健常及び脳梗塞片麻痺ラットに適用した結果、誤答となる応答動作を強制的に引き起こして介入した方が、正答となる応答動作を学習する期間が短いことが示唆された。このことから、外力によって望ましい身体の動きそのものでなく、そのような動きを生じる神経系の活動を引き起こすことが重要と考えられた。
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