研究課題/領域番号 |
26350660
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
山本 智規 愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (30380257)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 膝関節 / サポーター / 試作 |
研究実績の概要 |
平成27年度については,平成26年度に行った人間の自然な膝関節の動きを解析した結果をもとに,膝関節の動きを妨げない機構を考案した.人間の膝関節は,膝の伸展に同期した回旋を行うという複雑な動作を行っているが,これを実現するためには,3次元的な動きを生成する機構が必要となる.本研究課題では,2つの異なる曲率半径をもつ曲線シリンダ機構を考案した.この機構を用いることで,膝の伸展時に,下腿部がやや外側に外転し,また,終末強制回旋運動を行わせることが分かった. 考案した機構を,実際に製作するに当たり,3D-CADによる設計と検討を行った.その結果,機構は実現可能であり,人間の自然な膝関節運動を妨げない動きを生成できることが分かった. 実際に製作する前に,機械的な構造の詳細を決定するため,3Dプリンタを用いた試作を行った.3Dプリンタでは,3D-CADの設計データを基に,簡易に3次元物体を出力できる.3Dプリンタによって出力した各パーツを実際に組み立ててみて,実際にサポーターを機械加工する際の加工方法などを検討した.検討結果を設計に反映させ,3Dプリンタで出力し,再び組み立てるというプロセスを通じて,実際のサポーターを製作するための図面を作成した. また,設計データをもとに,サポーターを実際に人間に装着した際に,人間,およびサポーターにかかる力がどの程度になるかを検討するためのコンピューターシミュレーションを開始した.この結果を基に,サポーターの形状最適化を今後行っていく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね順調に進展している.新しい機構の考案,試作を行うことができ,また,次年度に行う予定であった力学的な解析を一部開始することができた.
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今後の研究の推進方策 |
設計データをもとにした,力学的な解析をおこない,サポーターの矯正効果について検討する.また,コンピューターシミュレーションにより,サポーターの形状最適化を行う.これは,サポーターの機構としては,自然な膝関節運動を実現できているが,実際に使用する場面を想定し,より小型軽量にする必要があるためである. 形状最適化の後,実際にCFRPを使用したサポーターの試作に移る予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
物品を予定通り購入した結果,残が生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
次年度,試作のための物品購入に充てる予定.
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