食べ物の飲み込み(嚥下)の際、「のど仏(甲状軟骨)」が上昇し、喉頭蓋で気道を塞ぐことにより誤嚥を防いでいる。つまり「のど仏」の移動は嚥下機能の重要な指標である。嚥下機能を評価する手法として嚥下造影検査があるが、被曝が問題となり頻繁に検査できない。本研究では①嚥下に伴う「のど仏」の移動を非侵襲的に精密に測定する装置の開発、②その装置の嚥下機能評価における有用性の検証、を目指した。その結果、新しいピエゾセンサーシートを開発し、頸部に軽く押し当てることにより嚥下に伴う「のど仏」の移動の計測に成功した(特願2017-24592)。成人男女の標準値を得た。嚥下リハビリテーションへの臨床応用が期待できる。
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