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2016 年度 実施状況報告書

実世界とPCの両者にアクセス可能なハンズフリーインタフェース

研究課題

研究課題/領域番号 26350666
研究機関広島市立大学

研究代表者

岩城 敏  広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (00453209)

研究分担者 谷口 和弘  広島市立大学, 情報科学研究科, 講師 (30448047) [辞退]
池田 徹志  広島市立大学, 情報科学研究科, 講師 (50397618)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード実世界インタフェース / レーザポインタ / 実世界クリック / 生活支援ロボット
研究実績の概要

H28年度は、前年度までに開発した「PC内と実世界をシームレスに繋ぐポインティングデバイス」を拡張して、実物体に対する「クリック」「ドラッグ」「ドロップ」インタフェースを実現した。すなわち、 パンチルトアクチュエータ上にTOF(Time of Flight)型レーザポインタを設置して実物体までの距離ならびにパン・チルト角度を測定することで、球面座標原理に基づき実物体の3次元座標を正確に算出する手法を提案し、実物体の「クリック」を実現した。本システムのユーザは、PC内アイコンは通常のPCカーソルで操作し、ユーザの肉眼視野内になる実物体に対しては、レーザセンサのレーザスポットを肉眼で見ながらポインティングし、さらに、視野外にある実物体に対しては、昨年度開発した覗き込みウィンドウを通して実世界の物体のポインティングそしてクリックを行う。
次に、PC内アイコンに対するドラッグアンドドロップ操作と同様に、実世界のオブジェクトとPC内アイコンとの間を関係付ける操作として、実世界ドラッグアンドドロップ操作方式を提案し、これを生活支援ロボットの動作を教示するインタフェースへ応用した。ハンドを有するロボットマニピュレータを移動ロボット上に搭載して、実世界に存在するゴミをドラッグしてPC内ゴミ箱アイコンにドロップする操作により、ロボットがそのゴミを掴んで実世界のゴミ箱に捨てる等の動作実験を行い、提案手法の有効性を実証した。
さらに、覗き込みウィンドウから実世界ポインティングする場合、物体の距離が遠い場合や背景色が紛らわしい場合には、スポット位置を見失い易い欠点があった。そこで、レーザスポット位置を、カメラパラメータに基づき自動計測して、スポットを見易くマーキングする手法を提案し、評価実験により効果を実証した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度当初予定通り、実物体に対する「クリック」「ドラッグ」「ドロップ」インタフェースを実現すると共に、それを用いて介護支援ロボット教示システムを構築し、これら成果がジャーナルに掲載されたので。

今後の研究の推進方策

これまで開発した実世界クリッカーでは、実物体の3D位置しか教示できず、物体の形状によってはロボットハンドが安定に把持することができない場合があった。そこで、物体の位置のみならず姿勢も教示可能なインタフェースを実現する。

合わせて、これまでの技術成果が国際的に評価されるように、著名国際会議・ジャーナルへの投稿を推進する。

次年度使用額が生じた理由

投稿論文査読対応のために、現状システムをそのまま利用して頻繁に評価実験を繰り返す必要が生じ、当初予定していた高精度アクチュエータ・センサを導入することができなかったので、これらの高額備品購入は見送った。

次年度使用額の使用計画

本分野で著名な国際学会にて発表を行うと共に、IEEER&A等インパクトファクターの高い国際ジャーナルへ投稿するための参加費・投稿費。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] TOF型レーザセンサとパンチルトアクチュエータを用いた実世界クリック方式の提案と生活支援ロボット動作教示への応用2016

    • 著者名/発表者名
      安孫子優紀,日髙雄太,佐藤健次郎,岩城敏,池田徹志
    • 雑誌名

      計測自動制御学会論文集

      巻: 52 ページ: 614, 624

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] A Teaching Method for a Life-surpport Robot by Real-world Click - Proposal of Real Object Position Management Database -2016

    • 著者名/発表者名
      Satou, Iwaki, et al.
    • 学会等名
      IROS2016
    • 発表場所
      韓国デジュン
    • 年月日
      2016-10-11 – 2016-10-13
    • 国際学会
  • [産業財産権] 飛行物体の誘導位置決め装置および方法2016

    • 発明者名
      岩城敏ほか
    • 権利者名
      未定
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2016-141247
    • 出願年月日
      2016-07-19

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公開日: 2018-01-16  

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