研究課題/領域番号 |
26350692
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研究機関 | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
研究代表者 |
中村 隆 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 義肢装具技術研究部, 主任義肢装具士 (40415360)
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研究分担者 |
丸山 貴之 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 義肢装具技術研究部, 義肢装具士 (30727160)
三ツ本 敦子 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 義肢装具技術研究部, 義肢装具士 (50723780)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 適合 / 義足 / 粘弾性 / 硬さ |
研究実績の概要 |
押し込み硬さ硬度計を用いた切断肢の硬さ計測において、硬度計の押し込み速度、押し込み角度、計測者間誤差の影響を確認し、押し込み硬さ硬度計を用いた計測手法が実用に耐えうる信頼性を有することを確認した。これを受けてエラストマーサンプル及び生体(健常者大腿部)の押し込み硬さを計測し、そのモデル化を行った。その結果、計測対象物の粘弾性において、弾性と粘性では弾性の寄与が大きく、弾性値が主に硬さを表す指標として利用できることが示唆された。次に、切断者における切断肢の硬さ計測を行ったところ、切断肢は遠位部より近位部のほうが柔らかく、さらに切断肢は健側よりも柔らかいという結果を得た。これらは義肢装具士の主観と一致した。 一方、義足ソケットの装着と非装着による切断肢の硬さ変化は、ソケット装着により切断肢の硬さは増加し、その変化割合は切断肢の軟らかい部分ほど大きかった。被験者3名において同様の傾向が示され、ソケット装着による圧迫割合と断端の硬さ変化に相関があることが見いだされた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
切断肢の硬さ計測における計測手法の信頼性は確認できた。使用予定であったMRIの機器更新によりMRI画像の取得開始時期が大幅に遅れたため、現段階はMRI画像による切断肢の筋-脂肪比率の定量化手法の検討と切断肢の組織構造と硬さとの関係について解析を着手し始めた段階である。
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今後の研究の推進方策 |
予定した計画に従い、より多くの被験者の切断肢のMRI画像による組織解析を行い、筋-脂肪比率と硬さ計測値との相関を求め、ソケット設計のためのパラメータを明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
MRI計測が予定どおり行えなかったことにより、被験者謝金に差額が生じたため。
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次年度使用額の使用計画 |
MRI計測と画像解析を中心に進めるため、被験者謝金および人件費として使用予定。
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