子どもの体力・運動能力において、道具を活用する能力、他者と協働する能力、自ら判断し動ける能力など、新体力テストでは十分に捉え切れていない身体的能力の発達停滞が指摘さている。本研究では、これらの能力を身体性コンピテンシーと総称し、測定評価法の確立と向上プログラムの開発を目指した。その結果、身体性コンピテンシーは、新体力テストの各項目とは関連しないが、年齢に伴って発達することが実証され、向上プログラムを導入すればより早い発達を促せることも示唆できた。これらのことから、子どもの身体教育における能力評価の多様化を推進させ、身体的能力の発達停滞を改善できる可能性が示された。
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