研究課題/領域番号 |
26350707
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
木越 清信 筑波大学, 体育系, 助教 (20378235)
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研究分担者 |
三田部 勇 筑波大学, 体育系, 准教授 (00709230)
宮崎 明世 筑波大学, 体育系, 准教授 (10517197)
尾縣 貢 筑波大学, 体育系, 教授 (90177121)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 観察的動作評価能力 / 陸上競技未経験者 / 疾走動作 / 小学生 / 小学校教諭 |
研究実績の概要 |
平成27年度の研究目的は,観察的動作評価能力の向上を目指したトレーニングプログラムを作成し,このプログラムの効果を検証することであった.平成26年度の結果から,陸上競技未経験者は腿上げ角度と比較して膝関節角度を見る能力に劣ることが明らかになったため,膝関節角度の観察的動作評価能力の向上を目指すトレーニングプログラムを作成した.作成したプログラムは,陸上教室に通う小学生男女30名の動画を問題して用いて,それぞれの疾走を観察したのち,膝関節角度について答えさせ,その正誤を確認するものであった.なお,正解となる関節角度は,あらかじめ動作分析を行うことによって得た.このようなトレーニングプログラム動画が入ったDVDを作成して,これを陸上競技未経験の小学校教諭ならびに大学生に渡し,観察的動作評価能力向上プログラムとして実施させた. 平成28年度には動作得点算出用デジタルコンテンツの開発を目的としており,すでにデジタルコンテンツの作成を依頼する業者との間で数回にわたって打ち合わせをしている.また,基本設計は,平成27年度中に依頼済みであり,すでに設計書は完成した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度の研究目的を達成するために,約1か月間のトレーニング期間を設定した.これは,陸上競技経験者の観察的動作評価能力が多くの経験に基づいて獲得されたものと推測されることから,最低限必要であると判断し設定した期間であった.一方,これに伴って本来業務を多く抱える小学校教諭や授業等のより多忙を極める大学生にとって,やや長すぎる期間となってしまったようである.また,小学生の疾走動作の撮影,その分析および動画プログラムの作成にも期間を要し,結果としてトレーニングを実施する時期が公立小学校や本学の平成27年度春期休業期間中(2月~3月)となってしまった.これに伴い,現在もトレーニング結果の分析を行っている.
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる平成28年度には,観察的動作評価による動作得点算出用デジタルコンテンツの開発を予定している.すでに,多くの小学生の疾走動作の動画撮影および動作分析は終了しており,現在これを基にした得点化の方法について検討中である.
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度の目的であった観察的動作評価能力のトレーナビリティ―を検討するにあたり,実施するプログラムDVDを再生するためにポータブルDVDプレーヤーを購入する予定であったが,これを平成26年度に前倒ししたこと,さらに個人のコンピューターを使用してDVDを再生することの許可を得たことから,購入する台数を少なく抑えることができたため.
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次年度使用額の使用計画 |
デジタルコンテンツの開発経費が当初の予定よりも高額になるため,デジタルコンテンツ開発経費に充当する.
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