スポーツ動機づけと対人関係性について、量的および質的な分析方法を併用して検討した。最初に、本研究の中核となる対人関係性を測定する尺度作成を試み、信頼、理解、受容の内容で構成される質問紙尺度(社会的一体感尺度)を開発した。尺度の信頼性および妥当性は十分に満足されるものであった。社会的一体感は、中学生、高校生、大学生とも、女子の方が男子よりも高かった。中学生と高校生においては、運動部所属者の方が無所属者よりも高かった。また、スポーツや勉強での動機づけ、被受容感、楽しさ、満足感と正の相関を示し、被拒絶感、抑うつ、対人的疎外感とは負の相関を示した。
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