研究課題/領域番号 |
26350752
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
和田 匡史 国士舘大学, 理工学部, 教授 (00320101)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 身体加温 / 睡眠 / 運動 |
研究実績の概要 |
平成26年度は、入浴による身体加温が夜間睡眠に与える影響について、健康な成人男性および大学生スポーツ選手に対して測定を行った。また、身体運動による体温上昇がその後の睡眠に与える影響についても測定を行った。 スポーツ選手は、一般人の運動レベルよりもはるかに高強度な運動を行っているので、運動後の就寝前における体温上昇が高値を示す傾向にあった。一般的に、スポーツ選手は夕方激しいトレーニングを行うため、このトレーニング後から就寝までの間に食事、入浴とともに本実験で用いた中強度の運動を行うことで、トレーニングによる体温上昇が睡眠導入をスムーズにさせ、睡眠の質を維持または改善し、効率良い睡眠による疲労回復に貢献すると推察された。 10分間(42℃)の入浴によって身体をしっかり温めることは、夜間睡眠の質の改善につながることがわかり、また身体運動後の睡眠は、入眠までの時間が短く、深い睡眠をとることができていた。これは睡眠導入時に皮膚血管拡張を起こし皮膚温を上昇させ熱放散を促進することで深部体温を低下させることが、入眠を速めていると考えられた。 上記研究成果は、平成26年電気学会電子・情報・システム部門大会およびbe active 2014(オーストラリアスポーツ医学会)にて論文発表を行った。 身体活動を行うとき、身体の疲労は極力少ない方がその後の作業効率が上がることが考えれらる。疲労を軽減する手段として睡眠があり、その睡眠を効率よくとるための方法として身体加温が貢献すると考えれらる。本研究では、さらに身体を温めた時の身体反応メカニズムを調べ、質の高い休養方法を提言できるようにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度研究計画に基づいて研究を遂行し、研究成果を国際、国内学会にて論文発表することができた。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画に基づき、測定、解析、成果発表を行う。また、研究協力者に助言を頂きながら、測定結果の正確性、解析の方向性を常に確認しながら行うことで、得られた結果の妥当性を証明していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新規購入予定であった加温装置について、数社に見積もりを依頼したところ購入装置の選定に時間を要したため、次年度購入することとなった。
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次年度使用額の使用計画 |
研究計画に基づき、平成27年度は前年度の研究成果をさらに発展させ、筋活動と加温の関係について調査する。睡眠についての調査も継続する。 研究成果は、国際、国内学会等にて論文発表を行う。
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