| 研究課題/領域番号 |
26350761
|
|---|
| 研究機関 | 同志社大学 |
|---|
研究代表者 |
藤澤 義彦 同志社大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20209042)
|
|---|
| 研究分担者 |
北條 達也 同志社大学, スポーツ健康科学部, 教授 (40298740)
真野 功 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (50581352)
井口 順太 京都学園大学, 健康医療学部, 講師 (70727479)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
| キーワード | 競技力向上 / 資質 / 骨質 / 超音波 / トレーニング |
|---|
| 研究実績の概要 |
本研究は，大学スポーツ競技選手を対象として，スポーツが骨組成に与える影響について，筋のトレーニング効果と対比して，検討を加えることを目的としている．本研究は，トレーニング課程における「骨」の変化をみるため，超音波骨密度測定装置を使用して観察する．また筋形質の変化の観察は，MRI検査装置により行う．その成果を効果的なトレーニング作成のための資料とし，競技力向上に貢献することもその目的とする．本研究で使用する超音波骨密度測定装置は，超音波の弾性波動を利用し，X線法では実現しなかった「骨質」すなわち骨の「弾性的特性」を評価できるため，新しい角度からスポーツ活動による重力負荷および筋収縮と骨組成との関係について検討を加えることが可能である．本研究は，大学体育会所属クラブのスポーツ競技選手を対象として各種測定を実施する.その理由は，大学スポーツは社会人スポーツとともに日本の国際的競技力を支える重要なカテゴリーであるためである.そのため，将来的な競技力向上を視野に入れた場合，大学生スポーツ選手を科学的に分析・強化することが，我が国の競技力を向上に貢献できると考えたためである．現在まで，トレーニング過程における筋の変化と対比して「骨」の変化を観察した場合，筋肥大を目的としたウェイト・トレーニングにおいては，皮質骨骨密度とに有意な関係がみられ，パワー向上を目的としたウェイト・トレーニングでは，海面骨骨密度との間に有意な関係がみられた．今後は，このトレーニング方法の違いによる骨密度の変化を引き続き追求するとともに，スポーツと骨質すなわち骨の弾性的性質との関係を明らかにする．
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2016年度は，昨年度と同様に同志社大学体育会に加盟するスポーツ競技選手，特に片手で用具を操作する競技選手とコンタクトスポーツ選手を対象として各種の測定を実施した．研究方法は，BIODEXを使用した等速性筋力測定，インピーダンス法による形態・体組成測定，超音波骨密度測定装置による手関節骨密度測定を行い，それと同時にMRIによる筋画像撮像・解析を実施した．各測定は，厳寒期と猛暑期を除いて，春期および秋期のトレーニング開始期と試合期前のトレーニング終了期の２回に分けて実施した．被験者は，前年から継続して測定に協力してもらい，トレーニング負荷が及ぼす骨・筋の変化を観察した．
|
| 今後の研究の推進方策 |
今後は，計測を継続するとともに，2014年度～2016年度に実施した，測定データを分析・評価して，スポーツ競技選手に必要と考えられる「資質」や外傷を受傷した選手の骨の特徴について検討を加える．また，その検討から得た成果を，競技力向上に関与する効果的なトレーニングメニューの開発に運用する．
|
| 次年度使用額が生じた理由 |
2016年度予定していた，測定機器のメンテナンスが不必要となったことと，予定していた国際学会の参加人数が減少したため．
|
| 次年度使用額の使用計画 |
測定機器のメンテナンス，国際学会参加および各種測定経費に使用する．
|
