ストレスの低減やセルフコントロール能力の向上などが期待される暗示技法の一種である自律訓練法(Autogenic Training;AT)を,競技者に対して継続的に指導することによる反応の変化を検討した.指標として生理学的な慢性的ストレスの指標である起床時コルチゾール反応(Cortisol Awakening Response;CAR)を用いた.ATは通常一~二カ月程度の習得期間が必要とされているが,競技者に対しては二週間程度の継続によってCARの反応性が低下する傾向が認められた。日ごろのトレーニングなどで身体感覚に鋭敏である競技者にはより短い習得期間で効果が得られる可能性が示唆された.
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