研究課題/領域番号 |
26350778
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山口 泰雄 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (90094531)
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研究分担者 |
伊藤 克広 兵庫県立大学, 経済学部, 准教授 (90405366)
山口 志郎 流通科学大学, 人間社会学部, 講師 (70733096)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 子どもスポーツ / スポーツ政策 / スポーツ振興 / 国際比較 |
研究実績の概要 |
子どものスポーツ環境の改善は最優先すべき政策課題(スポーツ基本計画, 2012)になっているが、海外の子どもスポーツ政策の情報や研究知見は少なく、最適なスポーツ環境整備のため、政策モデルの国際比較研究が求められている。本研究は、海外のスポーツ先進国において、子どもスポーツ政策モデルに焦点を当て、質的アプローチ(インタビュー調査と参与観察)により国際比較を行う。 研究2年目の2015年度は、研究初年度にニュージーランドにおいて実施した研究成果を日本生涯スポーツ学会第17回大会において、「ニュージーランドにおける子どもスポーツ政策に関する質的研究」と題して、研究発表を行った。現在、研究成果を「質的アプローチによるニュージーランドにおける子どもスポーツ政策の検証」と題して、投稿準備を進めている。 また、2年目の研究対象国であるオランダとシンガポールを対象にして、ウェブ調査と関連文献調査を実施し、社会文化基礎情報を収集した。2015年9月にオランダを訪ね、スポーツ・身体活動インスチチュート(NISB)、健康・福祉・スポーツ省、地方自治体(エーデ市、アムステルダム市)のスポーツ政策担当者に対して、半構造化インタビューを行った。また、2015年11月に東京で開催された日蘭セミナーにおいて、ユトレヒト大学のスポーツ社会学者2名に補足的なインタビューを行った。研究成果は、「オランダにおけるスポーツ政策に関する研究:子どもスポーツ振興プログラム」と題して、日本体育学会機関紙である体育学研究に投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究2年目に予定していたオランダとシンガポールにおける現地調査は、順調に進められた。また、2015年11月には、オランダ政府とオランダ大使館の主催による「日蘭セミナー」が東京で開催された。9月にオランダのNISB所長をインタビューした際に、同セミナーを紹介され、東京で開催された同セミナーに研究代表者が招待された。また、同セミナーにおいて、ユトレヒト大学の2名のスポーツ社会学者にインタビューすることができたことから、本年度、研究代表者はサバティカルを利用して、6月から8月にかけて、ユトレヒト大学においてオランダのスポーツ政策を研究する機会を得ることができる。
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今後の研究の推進方策 |
研究3年目は、カナダを調査対象国とし、カナダに関してウェブ調査と関連文献調査を実施し、社会文化基礎情報を収集する。9月には、連邦政府民族遺産省スポーツカナダ、カナダフィットネス・ライフスタイル研究所、SIRC(スポーツ情報資源センター)、カナダスポーツインスチチュート、地方自治体等において、ヒアリング調査と参与観察を実施する。 また、これまでの研究成果において、ニュージーランド調査結果とシンガポール調査結果をまとめ、関連学会誌へ投稿する。さらに、3年目のカナダ調査研究の投稿準備を行う。最終的に、研究初年度から3年度までの研究成果をまとめ、国際比較研究として学会発表と研究誌への投稿準備を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初、院生を雇用し、ウェブ調査により文献調査を行う予定であったが、院生が論文作成のために雇用することができなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度入学した院生を雇用し、文献情報および関連情報をウェブ調査を実施する。
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