研究課題/領域番号 |
26350781
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
和田 智仁 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 准教授 (70325819)
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研究分担者 |
高橋 仁大 鹿屋体育大学, その他部局等, 准教授 (50295284)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | タブレット / ICT活用教育 / クラウドサービス |
研究実績の概要 |
本研究では,体育・スポーツの実践に寄与するICTについて,特に指導やコーチングの観点から検討を行い,ICTを用いた指導法の提案やその教育プログラムの開発を行うことを目的としている. 研究代表者らが所属する大学では,平成27年度よりタブレットの必携化が導入された.そこで本研究では,学生らが所有するタブレットの活用状況を調査するとともに,スポーツ実践におけるタブレット活用の方策について検討を行った.入学直後に行った調査の結果,多くの学生はタブレット必携化をICT活用の機会と前向きにとらえていたが,その一方でタブレットは競技現場などでは利用されていなかった.そこで,授業等を通じて体育・スポーツ向けのアプリやタブレットの活用事例を伝えるなどしたところ,タブレットの携帯機会と利用機会が増加した.また,多くの学生がタブレットの必携化を好意的にとらえるようになった. 屋外競技場におけるICT活用の事例研究として,実技科目「テニス」においては常設のネットワークカメラおよび無線LAN環境,タブレット,屋外用モニタを利用した映像フィードバックを行った.常設の機器やタブレットを用いることで準備は容易となり,映像を使った振り返り学習も効果的であった.ただし,一部タブレットの操作を要求する箇所があり,大人数の授業においてこのような機器を利用するには一層の工夫が必要と考えられた. 競技スポーツにおけるICT活用の事例として,水泳競技におけるクラウドサービスを用いた映像・分析サポートの実践を行った.ここでは特別な機器やシステムを用いずに,一般的に利用可能なもののみを使用した.これによって,他のチームや種目でも共通的にICTを活用できるような事例とすることができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
所属する大学においてタブレットの必携化を導入することができたため,競技スポーツの実践現場,または体育・スポーツの指導を学ぶ現場でのICT活用状況について,事例研究や調査を行うことができるようになった.調査結果は,教育プログラムの開発に反映させていく予定としている. また最終年度に予定していた競技スポーツへの活用については,前倒しして実施することができた.
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今後の研究の推進方策 |
近年,急速にウェアラブルセンサーの利用が普及しつつある.これらのセンサーはスポーツのトレーニングや指導でも有効に活用できるものである.タブレットやスマートフォン等のデバイスにも各種のセンサーは搭載されており,直接スポーツに応用できる可能性もある.平成28年度においては,タブレットを中心とした研究に加え,これらのウェアラブルセンサーの利用ついても検証を始める予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
平成27年度途中から海外の大学での長期研修を行っている。そのため、年度後半に予定していた費目の支出ができなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
現在、ウェアラブルセンサーのスポーツ応用に関する研究に携わっている。これらは本研究の目的に合致するもので、本研究を一層発展させるものである。そこで、ウェアラブルセンサーの購入や関連する学会等への参加など、当初予定になかった支出にこれらの予算を使う予定としている。
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