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2016 年度 実績報告書

武道のグローカル化と武道必修化における教育的価値の評価

研究課題

研究課題/領域番号 26350783
研究機関鹿屋体育大学

研究代表者

北村 尚浩  鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 准教授 (70274868)

研究分担者 川西 正志  鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 教授 (50177713)
濱田 初幸  鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 教授 (50347118)
前阪 茂樹  鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 教授 (10209364)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード教育効果 / 伝統文化
研究実績の概要

平成28年度は,海外の武道参加者が武道に抱く教育的価値を調査することが主な目的であった.そのため,フランスとオランダで柔道を定期的に実施している10代の青少年を対象として質問紙調査を行い,271名(オランダ101名,フランス170名)から回答を得た.このデータと前年度に日本の中学生を対象とした調査によって得られたデータを比較したところ,武道による教育的効果として,欧州の柔道参加者は「運動の楽しさや喜びを味わうこと」「運動を実践するための基礎的な知識や技能」「自分に合った運動技能」などの,運動そのものに関する項目で日本の参加者よりも高い平均値を示した.一方,日本の武道参加者は「日本の伝統文化を理解する」「日本の伝統文化に触れる」「武道の伝統的な考え方を理解する」など,武道を通して日本の伝統文化を学ぶことに関する項目で欧州の参加者よりも高い平均値を示した.つまり,欧州の柔道参加者は柔道が有する日本文化的側面よりもスポーツの1種目として捉えていることが示唆された.
3年間の研究を通して,武道を指導する側の教員は,日本の伝統文化の学習や人間性の涵養といった教育効果が見られると認識しており,学習者である生徒たちも日本の伝統文化の体験や技能の習得,礼儀作法や他者尊重といった教育効果が得られたと感じていることが明らかになった一方,授業に伴う怪我や体の痛み,剣道の防具に対する不満などの声が多く聞かれ,用具の管理や安全への配慮,実施時期などの検討の必要性が示唆された.
さらに,先述したように欧州の柔道参加者と日本の武道参加者とでは武道(柔道)に対する認識が異なっていることが示唆されており,中学校の体育における武道学習は生徒たちにとって日本の伝統文化を再認識させる一つの機会として機能していると考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Student physical competence and the educational impact of budo in junior high schools in Japan2017

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Kitamura
    • 学会等名
      14th European Association for Sociology of Sport Conference
    • 発表場所
      Charles University, Prague, Czech Republic
    • 年月日
      2017-06-14 – 2017-06-17
    • 国際学会
  • [学会発表] Educational impact of budo as a compulsory program in Japanese junior high school2016

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Kitamura
    • 学会等名
      13th European Association for Sociology of Sport Conference
    • 発表場所
      University of Copenhagen, Copenhagen, Denmark
    • 年月日
      2016-05-04 – 2016-05-07
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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