研究課題/領域番号 |
26350791
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
有賀 誠司 東海大学, スポーツ医科学研究所, 教授 (90287037)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 方向転換 / バレーボール / バスケットボール / アジリティ / 筋力トレーニング |
研究実績の概要 |
本研究は、複数の競技種目の選手を対象として、方向転換能力の競技別特性と体力トレーニングに伴う変化について明らかにすることを目的とするものである。3年間の研究期間の初年度となる平成26年度は、方向転換能力の競技別特性を把握するための各種測定を実施し、データの分析を行った。また、長期にわたる体力トレーニングの実施に伴う方向転換能力の変化を調査するため、対象の専門競技の試合日程を考慮した上で、身体各部の筋力強化を目的とした筋力トレーニングと、方向転換能力の向上を目的とした体力トレーニングの2つのプログラムをそれぞれ週2~3回の頻度で実施させた。本年度に実施した測定の対象は、T大学バレーボール部に所属する男子及び女子選手約70名、T大学バスケットボール部に所属する男子選手約40名であった。方向転換能力の指標としては、2回の方向転換を有するプロアジリティテスト(所要時間)、サイドステップ(所要時間と方向転換局面の接地時間)、左右交互に外側の足で切り返しながら連続的に跳躍動作を行うラテラルホップ(接地時間)の測定を実施した。また、その他の体力及び形態の指標としては、直線走能力(20mダッシュ)、筋力・パワー(スクワット1RM、パワークリーン1RM、垂直跳び)、リバウンドジャンプ指数、体組成(体重及び体脂肪率)、周径(大腿囲)の測定を実施した。得られたデータより、方向転換能力の特性と他の形態・体力測定値との関連について検討を加えた。本年度に収集したデータにより、水平方向の移動が多いバスケットボール選手と垂直方向への移動が多いバレーボール選手の方向転換能力を把握するとともに、両者の相違について明らかにすることが可能となると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画に記載した柔道選手を対象とした測定を実施することはできなかったが、バレーボール選手とバスケットボール選手を対象とした測定を実施し、データを収集することができた。また、トレーニング効果を把握することを目的としたトレーニングプログラムの提供を開始し、継続的に実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、対象をバレーボール選手とバスケットボール選手に限定し、トレーニングの実施に伴う方向転換能力や他の体力測定値及び体組成等の変化についての調査を継続する。また、バレーボール競技については、研究対象に女子選手を加え、性別による相違についても検討を追加することを計画している。
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次年度使用額が生じた理由 |
柔道選手を対象としたデータ収集を実施する予定であったが、見送りとなった。これに伴い、必要とされる消耗品の一部が減少したため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
柔道選手以外の対象を増加することなどによって生じる消耗品の増額分に充当する。
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