研究課題/領域番号 |
26350803
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研究機関 | 兵庫大学 |
研究代表者 |
矢野 琢也 兵庫大学, 健康科学部, 准教授 (40341028)
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研究分担者 |
曲木 美枝 兵庫大学, 健康科学部, 助手 (20611768)
鵤木 秀夫 兵庫県立大学, 経済学部, 教授 (70193159)
賀屋 光晴 兵庫医療大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (90425116)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | スポーツタレント / 遺伝子 / 発育発達 / SSC能力 |
研究実績の概要 |
【平成27年度研究計画】2年目:データ収集及び年間の経時的変動の調査+身体の成長度との牽連性を検討(基準値2) 1)同一対象者に於ける2年間の変動データの取集を行い、体格の変化から成長度との関連性を検討する。2)連続リバウンドジャンプ等に於けるSSC能力と敏捷性、疾走能力との関連性をデータ分析する。3)任意で遺伝子検査の導入を各対象者に提示する。 1)26 年度に引き続きアスリート群(76名)を対象に年3回(5月、7月、3月)の測定を実施、準アスリート群(44名+13名+5名)を対象に年2回(3月、翌年の3月)の測定を実施、一般群(小学校2校:87名+78名)を対象に年2回(3月、翌年の3月)の測定を実施し、それぞれ基本データの収集を実施した。年間で延べ782名の測定を実施した。昨年度と比較して約4割近い測定者数の増加であった。昨年度と同様に、当初の年3回の想定に関しては、多くの対象群で行事や日程の都合上、許可が得られなかった。よって、年2回の測定を確実に実施し、1年間の経時的変化を確実にデータ収集することに努めた。測定項目は、今年度も当初の計画通りに設定し実施することができた。また、27年度の計画にある成長度の調査のための生年月日等のデータもすべて収集することができた。合わせて、27年度の計画にある任意での遺伝子検査の導入においては、昨年度から前倒しで一部で導入できており、27年度に置いては、アスリート群と一般群を除いたすべての対象者で倫理規定に基づいて適正に手順を踏まえた上で実施することができた。以上、当初の計画の中心である対象者の継続的な運動能力の測定は実施できており、合わせて遺伝子検査による遺伝子多型のデータ収集も確実に対象者数を増やしながら継続して実施できている。現在は、それらのデータをそれぞれ分析し、評価を開始する段階に差し掛かっている状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
(理由)運動能力の測定によるデータ取集は、確実に対象者数を増やしながら実施できているので、当初の計画通りに近い状況である。一方、遺伝子データの収集に関しては、その対象者数も確実に増やしながら実施できているが、その多型のばらつきや、統計上、必要な対象者数の確保では、まだ十分ではない状況である。特に、遺伝子多型に関しては、調査後に初めてあきらかになることから危惧はしていたが、結果的には絶対数の不足から、今後の継続的な課題となっている。よって、その点から「やや遅れている」と厳しく評価した。しかし、当初の計画より2年前倒しで遺伝子データの収集は確実に対象者数を増やしながら実施できており、今後より発展的な研究における重要な基礎の情報は確実に確保しつつある状況である。
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今後の研究の推進方策 |
今後の課題は以下の3点である。1)引き続き同一対象者を中心に、継続的に運動能力の測定を実施し、データを収集すること。2)遺伝子検査の実施対象者の増加を確実に実施すること。3)成長度と各種データのとの関連性をこれまで収集したデータから分析すること。
上記の課題を解決するためには、引き続き即てデータのスムーズな収集のための機材等の配置、ならびに共同研究者と協力を密にしながら収集したデータの分析を多面的におこなうことが必要であると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)共同研究者の研究発表時の研究旅費が昨年度に続いて使用されなかったこと(100,000)。データ解析用の専用パソコンが予定より安価であったこと。測定の効率化と一部測定対象者の人数の減少により、測定補助員の謝金ならびに交通費等が減額したことなどからである。
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次年度使用額の使用計画 |
(使用計画)共同研究者の研究発表時の研究旅費に関しては、今年度に研究発表することで使用し対処する。報告書に記載したが、本研究は、確実に対象者数を増やしながら展開しているためそれに伴う、測定補助員の謝金、ならびに測定機材の備品、消耗品等、本研究をより適切に実施するために使用する予定である。それらすべては、当初の研究計画ならびに目的に基づいた内容である。
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