不測の事態により人工呼吸器を装着する場合,予め横隔膜萎縮への予防手段を講じておくことは困難であるため,効果的な回復方法の確立が望まれる.そこで本研究では,改良型ラット横隔膜萎縮モデルを構築し,横隔膜萎縮からの回復メカニズムを実験的に解明することを試みた.しかしながら,研究を進める過程において様々な問題点が明らかとなり,モデルの完成までに至らなかった. そこで,予めの処置が不要な方法として人工換気中の間欠的自発呼吸に着目し,1分間/時の自発呼吸が横隔膜萎縮を抑制することを明らかにした.そのメカニズムとしてカスパーゼ3などの関与が示されたが,未だ不明な点が多く今後更なる取り組みが必要である.
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