研究課題/領域番号 |
26350822
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
石渡 貴之 立教大学, コミュニティ福祉学部, 准教授 (40435235)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 自発運動 / 深部体温 / 心拍数 / 活動量 / 脳内神経伝達物質 |
研究実績の概要 |
本研究では,自発運動による視索前野/前視床下部の脳内神経伝達物質の変動及び体温調節に及ぼす影響を解明することを目的とした.実験には6週齢の雄Wistarラットを使用した.深部体温,心拍数,活動量を測定するために,無線式小型体温計を腹腔内へ埋め込む手術を行い,手術後1週間の回復期間をとり,その後 12h:12hの明暗サイクル,環境温23℃で運動群と非運動群に分けて,1ヶ月間飼育した.飼育中の水,餌の摂取は自由とし,1週間ごとに体重測定を行った.1ヶ月間連続して深部体温,心拍数,活動量を観察し,その後寒冷暴露(環境温5度)および暑熱暴露(環境温32度)実験を行った. 脳内神経伝達物質(セロトニン,ドーパミン,ノルエピネフリン)の測定には,別の6週齢の雄Wistarラットを使用した.運動群と非運動群に分けたあと,12h:12hの明暗サイクル,環境温23℃で1ヶ月間飼育した.飼育中の水,餌の摂取は自由とした.1ヶ月後に素早く脳を取り出し,マイクロスライサーにて300μmの切片を作成し,1mm四方の大きさで脳内の各部位を取り出し,ホモジナイザーにて磨り潰しを行った.部位は視索前野/前視床下部の他,大脳皮質,線条体,視床下部室房核,視床下部腹内側核,視床下部背側核,後視床下部,海馬,扁桃体,腹側被蓋野,黒質,正中縫線核,背側縫線核,青班核を取り出した.脳内神経伝達物質は高速液体クロマトグラフィーを用いて分析した. 結果として,運動群は非運動群に比べて体重の増加が低く,深部体温,心拍数,活動量の日内変動は全体的に高く,暑熱または寒冷に対する耐性が高いことが観察された.そして脳内神経伝達物質は運動群の方が非運動群よりも全体的に高い傾向を示していた.今のところ研究計画通りに問題無く実施することが出来ており,この後詳細な分析を進めていく予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今のところ研究計画通りに問題無く実施することが出来ているため.
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今後の研究の推進方策 |
研究計画通り2年目となる次年度は,マイクロダイアリシス法を用いて体温調節が活発になる暑熱暴露時(32℃)及び寒冷暴露時(5℃)の体温調節反応およびセロトニン,ドーパミン,ノルエピネフリン放出量の経時的変化を運動群と非運動群において測定し,短期的な温熱刺激に対する運動の効果を検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定であったデータ測定ボードが,輸入の関係で年度内に間に合わなかったため.
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次年度使用額の使用計画 |
残額は次年度分とあわせ,主にデータ測定ボード購入に割り当てる予定である.
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