筋肉は使わないと萎縮する。その理由として、筋肉に張力がかからないと、たんぱく質の合成が低下することが考えられている。ラットの下肢筋を伸長位(張力がかかる)もしくは短縮位(張力がかからない)で固定し、たんぱく質合成率を測定した。いずれの様式で不動化された筋肉でも、3日程度でたんぱく質合成シグナル(mTORC1活性)とアミノ酸輸送体(LAT1)の発現の増大が起きたが、実際のたんぱく質合成率は伸長位で不動化された筋肉のみで見られた。ロイシンを投与してたんぱく質合成を誘導すると、いずれの様式で不動化された筋肉でも増大した。筋肉に張力がかからないと、食間のたんぱく質合成が低下することが明らかになった。
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