研究実績の概要 |
【健康診断で得られる簡便な指標の策定】1,2年生の健康診断の際に得られる、身長、体重、肥満度、血圧、腹囲、生活習慣アンケートなどのデータを独立変数として用い、3年生の脈波速度(PWV)を目的変数としてロジスティック回帰分析を行った結果、男子では1年生の収縮期血圧、テレビ視聴時間、2年生の収縮期血圧、めまいなしが高いオッズ比を、1年生の良好な友人関係、頭痛なし、睡眠時間、軽度運動時間、2年生の行動不安なし、室内遊び時間、全身倦怠なし、入浴時の気分不良なしが低いオッズ比を示し、女子では2年生の収取期血圧、集中力が高いオッズ比を、1年生のゲーム時間、行動不安なし、午前の気分不良なし、達成意欲があること、ABI値、感情起伏なし、朝食不良が低いオッヅ比を示し、1,2年生でこれらのチェックを行うことが予防対策として有用であることが示唆された。現在、論文としてまとめ、英文誌に投稿準備中である。 【授業時間をとらない簡便な健康教育】小学生を対象として、ICTを用い、夏休み前と負や炭前に2回の授業を行い、身体計測結果と児童の授業評価を得た。9月から2月にかけて、男女とも肥満度は減少し、学習、運動、給食などでの行動変容が認められ、実施した授業の有効性が示唆された。現在、実施内容をまとめて学会発表の準備中である。 【ホームページの作成】「健康教育による子どもの生活習慣病予防・改善プロジェクト」のホームページいおいて、子どもの生活習慣病についての解説と情報や資料を収集し、ダウンロードできるサイトを作成した。 【特別支援を要する子どもへの対応】肥満児の中には発達障害や知的障害などの特別支援の必要な子どもが多く存在する。そういった場合は指導が困難であり、対応に苦慮する場合が多い。本研究では、自閉スペクトラム症における肥満児への対応や指導について留意すべき点を整理し、治療のための参考資料とした。
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