メタボリックシンドローム(Mets)発症の予防には、Metsが急増する20-30歳代に介入の焦点をあて、発症リスクの高い群を同定する必要がある。そこで、大学生における1年間の内臓脂肪面積(VFA)の変化と、Mets構成因子(腹囲・血圧・脂質・血糖)並びに遺伝・環境因子の関係を検討した。 1年間のVFA変化は、男性は有意に増加、女性は有意に低下した。VFA増加とMets構成因子の変化量を検討すると、男性の腹囲と弱い相関を認めたが、その他の因子や女性では有意な相関を認めなかった。VFA増加と生活習慣の検討では、喫煙との関連性を認めた。遺伝因子の検討では、同意取得数が少なく、関連性を評価できなかった。
|