研究課題/領域番号 |
26350844
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
峰松 和夫 長崎大学, 教育学部, 准教授 (60622644)
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研究分担者 |
飛奈 卓郎 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (60509678)
冨田 洋之 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教 (90570010)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 学校保健 / 疫学 / コホート研究 / 学力 / 体力 / 体格 / 身体組成 |
研究実績の概要 |
初年度(平成26年度)は、児童の生活習慣、身体活動量、学力、体力、メンタル、栄養摂取状況を横断的に評価した。平成27年度は、同じ児童を対象として、上記評価項目を縦断的に評価した。コホートデータベースを構築し時系列解析したところ、男女で体格と体力は向上したものの、睡眠時間は短縮し、身体活動量ならびにストレス度は増加していた。最終年度(平成28年度)は、コホートデータをさらに解析し、この1年間で運動部活動に参加した者はストレスが低減したものの、運動部活動を中断した児童はストレスが増加する結果が明らかとなった。睡眠時間の長さと学力(国語の平均点)の評価では、7時間未満(53点)、7~8時間(61点)、8~9時間(63点)、9時間以上(66点)となっており、学力(算数の平均点)では、7時間未満(59点)、7~8時間(68点)、8~9時間(69点)、9時間以上(70点)となっていた。これには塾や習い事の影響が考えられるため、塾・習い事の参加の有無を考慮して解析したところ、国語で5点、算数で3点の差でしかなかった。十分な睡眠時間がないと、勉強時間を増やしたところで、学力として身に付きにくいことがデータから読み取れた。また、児童の朝食摂取状況は、どの学年においても、8~10%の児童が毎日は朝食を摂っていないと回答していた。この朝食摂取状況と児童の学力を評価したところ、毎日の朝食を食べる児童と毎日は食べていない児童との学力差(平均点の差)は、国語で5点、算数で7点であった。この結果は、文部科学省の「全国学力・学習状況調査」と同様の傾向であった。栄養素別のエネルギー摂取状況を「食事バランスガイド」を用いて評価したところ、いずれの学年でも炭水化物、野菜、果物は不足しているものの、菓子・嗜好品は大幅に摂りすぎていることが認められている。
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