研究課題
H29年度は、各種疾患に関連した各種ガイドラインや治療に関する最新のエビデンスの情報収集を行い、これらの情報をホームページ等で掲載し、社会へ発信した。また、熊本県薬剤師会と株式会社ファーマダイワの薬局薬剤師を対象に、医薬品情報活動の現状とAcademic Detailingサイト構築に向けたweb調査を実施した。具体的には、高血圧や脳血管障害、てんかん、片頭痛、感染症、慢性腎臓病等のガイドラインや最新のエビデンスに関する情報を収集して精査後、薬剤師への情報提供のみならず、一般住民へも平易な用語を用いて発信した。また、上記アンケート結果、101名の薬剤師から回答を得ると同時に、処方薬に加え、市販薬、健康食品、サプリメントなどの情報入手・提供の実態を調査し、情報支援のあり方や今後の取り組みについて検討した。さらに、アンケート結果から、Academic Detailing(AD)の研修会の必要性を鑑み、にアカデミックディテーラー養成のためのワークショップを開催した。参加者は病院薬剤師が 20 名(75%)で、他は大学教員 3 名、学生が 2 名、保険薬局薬剤師、製薬企 業が各1名計27名であった。今回は、診療ガイドライン「脂質異常症」から、適切な薬剤選択のための、エビデンスに基づいた評価を行った。関連文献(臨床試験)、代謝、動態、化学構造、費用対効果などを検討し、実際にADに用いる資材の作成を行った。Evidence Documentは米国のNarCADの資材を参考にし、日本の実情を踏まえ、Summary Brochure,Reference Card,Patient Cardsの資材を作成した。模擬医師を相手に、プラクティスに向けたADのロールプレイを行い評価した。患者向けの資材に関しては、ユーザーテストを行い、その理解度、読みやすさ、アクセスしやすさ等について検証した。
患者の安全性の問題,医療費の増加などが懸念される状況下、医療現場での医薬品の適正な使用に資するため、医薬品や薬物治療に関する適正な情報を提供が必須となる。エビデンスに基づいた、費用対効果を考慮した薬剤の選択ができるような臨床情報評価提供ツールやシステムを整備する必要がある。このサイトはエビデンスに基づいた情報ソースを集約し、またADを行うための臨床的な情報を提供することを目的としている。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 3件、 招待講演 10件) 図書 (2件) 備考 (1件)
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