本研究では,ロコモティブシンドローム(以下,ロコモと略す)のリスク判別テストの一つである2ステップテスト課題における床反力データから計算した動的バランスの各種変数がロコモのリスクに対してどの程度寄与するか,またロコトレの有用な効果指標になるか検討することを目的とした.結果は,ロコモのリスクの寄与率が最も高くなる動的バランス変数の組合せは,床反力矢状成分ピーク,着地後201ミリ秒~区間のCOP平均速度,床反力前額成分ピークだった.また,ロコモ度1該当の高齢者に対する全身振動トレーニング介入により,着地後201ミリ秒~区間におけるCOP平均速度及びピーク速度に有意な改善が認められた.
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