若年成人である大学新入生における脂肪性肝疾患の多様性に遺伝的素因がどの様に関与しているかを、単塩基多型の解析により検討した。その結果、脂肪性肝疾患の関連が報告されている遺伝子多型の内、TM6SF2遺伝子多型は脂肪性肝疾患と有意な関連を示したが、PNPLA3遺伝子多型は有意な関連を示さなかった。さらにTM6SF2遺伝子多型は、その後の脂肪肝の経過ならびに血中LDLコレステロール値にも関連していた。一方、PNPLA3遺伝子多型については、脂肪肝炎(NASH)の病態との関連が血中の白血球分画の解析から示唆された。
|