本研究は,生活習慣病の1次予防における運動と食事を同時に指導するための効果的な指導基準および生活習慣が生活習慣病の原因となる遺伝因子に与える影響について検討し,より効果的な生活習慣病予防のための指導基準を確立することを最終目的として実施した.6ヶ月間の運動および栄養指導により被験者の血中klothoタンパク量は増大した.さらに,高頻度野菜摂取・高頻度運動実施群は,低頻度野菜摂取・低頻度運動実施群に比べて動脈スティフネスの改善程度が低く,運動習慣と食習慣の相乗効果が認められた.さらに,ビタミンD摂取量の増加と習慣的な食塩摂取量の減少が血中klothoタンパク量の増加に寄与する可能性が示唆された.
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