脳血管疾患には酸化傷害が関わっているが、その予防マーカーとして我々が見いだしたトリプトファン残基のニトロ化(NO2Trp)の有用性を検討した.すでに脳卒中易発性高血圧発症ラット(SHRSP)の脳卒中発症直前の血清において,アポリポプロテインE(ApoE)のNO2Trp化を見いだしているが、そのNO2Trp化が臓器での傷害を反映するものであるかの検討のため、心臓、脳、肝臓、腎臓でApoEを調べた。ApoEのNO2Trp化は確認できなかったが、心臓、脳、肝臓で新たなタンパク質のNO2Trp化を見いだし、特に肝臓のarginosuccinate synthaseは高血圧の発症への関与が示唆された。
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